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NATOサミットがシカゴで開催、アフガニスタン支援の方向性定まる

アメリカのシカゴで2日間にわたって開催されたNATO(北大西洋条約機構)サミットが5月21日に閉幕した。主な議題の一つであった2014年以降のアフガニスタンの安全保障のあり方についても充実した議論が行われ、参加国間でのビジョン共有が図られた。

 

 本会議においてカルザイ大統領は、国境を越えて暗躍するテロリストと過激派の脅威からアフガニスタンを守り、それらに対抗していくためになされてきた国際社会からの力強い協力、支援について、日本を含む28の参加国代表者に対し謝意を表した。それに関連してアフガニスタン治安維持部門の「アフガニスタン化」と増強についても触れ、2014年を目途に治安維持部門の運営主権を完全にアフガニスタン政府に移管するとともに、治安維持部門に携わる人員を35万名にまで増員する予定であると公表した。

 大統領は談話の中で、アフガニスタンの安全保障は中央アジア全域、ひいては世界全体の治安問題と密接に結びついているとしたうえで、アフガニスタンの治安維持部門の増強、主体的運営の重要性を強調。アフガニスタンが国家としての安定性を増し、治安維持において高い能力を有することができれば、近隣地域の安全保障上の有効な要となり、同時に国際社会にとっても信頼に足るより良きパートナーとなることができるだろうと語った。また大統領は、アフガニスタン治安維持部門に向けてなされてきた各国の協力、投資についても、最終的に地域、世界全体の安全保障につながるものであるとの考えを示し、各国による思慮深い判断と支援について改めて深謝の意を表明した。 

 本会議を通じNATOと関連各国は、アフガニスタンに対する積極的かつ戦略的な支援を2014年以降も実施していくと確約。バラク・オバマ米国大統領は「アフガニスタンの盟友は、彼らを決して独りにしない」と会議冒頭で言明し、協力体制の継続を示唆した。

 

 今年7月上旬に開催されるアフガニスタン東京会議においては、国際社会内におけるアフガニスタンの発展継続について主題的に話し合われる予定であるが、カルザイ大統領は東京会議に際し『アフガニスタン経済の戦略的強化と食料自給率の向上に関する2014年以降の10ヵ年計画』を提出、公表する準備があると発表した。『10ヵ年計画』内では、アフガニスタン独自の経済的潜在能力を活かすことで国際援助への依存度を段階的に引き下げ、援助を前提としない関係性を各国と構築し、継続可能な経済発展を現実のものとするための道筋が示されることとなる。